Q.相続放棄をしている最中に遺品を整理することは可能ですか?
A.相続放棄の手続きが完了する前に遺品を整理することは慎重に行う必要があります。法律上、相続放棄中に遺産に関わる行為を行うと、財産の処分とみなされる可能性があり、相続放棄が無効となるリスクがあります。ただし、遺品整理が緊急性を要する場合には、弁護士や専門家に相談しながら進めることが推奨されます。例えば、衛生的な問題を防ぐための整理や、一時的な保管を目的とした作業であれば、問題とならない場合があります。
Q.相続放棄をした場合、遺品整理は誰が行うべきですか?
A.相続放棄をした人は、法律上は相続人ではなくなるため、原則として遺品整理に関する義務はありません。ただし、他の家族が相続を受ける場合は、その家族が整理を担当することが一般的です。一方で、相続放棄をした全員が遺産を放棄した場合、遺品整理を進めるためには専門業者や自治体のサービスを活用する必要が出てきます。誰が整理を行うべきか明確にするために、事前に家族間で話し合うことが重要です。
Q.遺品整理で見つかった貴重品や現金はどうすればよいですか?
A.遺品整理の過程で貴重品や現金を見つけた場合、それらは相続財産に該当するため、相続放棄をしている場合は手を付けずに保管することが必要です。これらの財産を処分したり利用したりすると、相続放棄が無効になる恐れがあります。見つけた場合は速やかに専門家に相談し、適切な手続きを確認することが推奨されます。例えば、弁護士や裁判所への報告を行い、正しい処分方法を確保してください。
Q.遺品整理を進める際に家族間でトラブルが発生した場合、どう対処すればよいですか?
A.遺品整理では、思い出の詰まった品物を巡って家族間で意見が対立することが珍しくありません。こうした場合には、冷静に話し合う場を設けることが重要です。第三者として遺品整理士やカウンセラーを交えて進めると、感情的な衝突を回避しやすくなります。また、遺品を仕分けする基準や優先順位を事前に決めることで、スムーズに作業を進めることができます。家族の協力体制を築き、全員が納得できる形で整理を行うことが理想的です。